【重度心身障害者医療費助成】対象者や申請方法などをわかりやすく解説【体験談】

重度心身障害者医療費制度
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「重度心身障害者医療費助成制度」をご存知でしょうか。

都道府県の市区町村によっては、多少の違いはあるものの、重度の障害を持つ方にとってはとても大きな支援となるものです。

「重度心身障害者医療費助成制度」とは、対象となる方が公的医療保険による医療を受けたとき、支払った医療費の一部を助成する制度のことをいいます。

制度も新しくなり、役所で医療費の助成の請求申請が必要だった手続きが省略され、病院で受給者証を提示することで後日振り込まれるなどと負担を減らすことになっています。

この記事では、3歳で小児がん(肝芽腫かんがしゅ)を発症して、その治療によってさまざまな晩期合併症が残り、7歳で発達障害と診断を受けた子どもとの波乱万丈な経験から、

  • 重度心身障害者医療費助成制度とは?
  • 重度心身障害者医療費助成の対象者は?
  • 重度心身障害者医療費助成の申請方法は?
  • 重度心身障害者医療費助成どうやって使う?
  • うちの子の場合の体験談

などについてご紹介します。

「重度心身障害者医療費助成制度」とは

重度心身障害者医療費助成制度

「重度心身障害者医療費助成制度」とは、対象となる方が公的医療保険による医療を受けたとき、支払った医療費の一部を助成する制度のことをいいます。

心身に重度の障害がある方に医療費の助成をする制度です。都道府県や市町村が実施しているもので、精神障害者保健福祉手帳の所持者が対象となっているかどうかは、自治体により異なります。

引用元:厚生労働省

お住まいの都道府県の市区町村によって、対象となる障害の程度や、助成の内容が異なる場合があります。

対象となる人

  • 身体障害者手帳1級または2級を持っている方。(*内部障害は3級)
  • 療育手帳A程度を持っている方。(愛の手帳1・2度)
  • 身体障害者手帳3級に加えて療育手帳B1程度を持っている方。

*(心臓・じん臓・呼吸器・ぼうこう・直腸・小腸・ヒト免疫不全ウイルスによる免疫・肝臓機能障害の内部障害)

市区町村によっては

  • 「精神障害者保健福祉手帳1級」
  • 「特別児童扶養手当1級」

お持ちの方なども対象となっている場合があります。

健康保険に加入していることが条件となります。

お住まいの市区町村により異なる場合がありますので、障害福祉の担当窓口でご確認ください。

所得制限

お住まいの都道府県の市区町村により所得制限が異なる場合がありますが、今回は東京都の例をご紹介します。

東京都の所得制限基準
扶養親族人数所得額
0人3,604,000円
1人3,984,000円
2人4,364,000円
3人4,744,000円
4人5,124,000円
5人5,504,000円
6人1人につき38万円加算
所得控除額表
控除の種類控除額
(本人の所得で判断する)

控除額
(世帯主で判断する)

雑損控除相当額相当額
医療費控除相当額相当額
社会保険料控除相当額8万円
小規模企業共済等掛金控除相当額相当額
障害者控除(本人)
0円
(家族)
1人につき
27万円
(本人)
27万円
(家族)
1人につき27万円
特別障害者控除(本人)
0円
(家族)
1人につき
40万円
(本人)
40万円
(家族)
1人につき40万円
寡婦(夫)控除27万円27万円
特定の寡婦35万円35万円
勤労学生控除27万円27万円
配偶者特別控除相当額相当額
肉用牛の売却の農業所得の免除相当額相当額
特例控除相当額相当額

参考:東京都福祉保健局|心身障害者医療費助成制度(マル障)

住民税の課税対象となる所得額から、所得控除額表の控除額を引いた金額で判断ます。また、受給資格者本人の所得で判断し、20歳未満のときは原則として世帯主の所得で判断します

お住まいの都道府県の市区町村によっては、所得額などが異なる場合がありますので担当窓口でご確認ください。

助成になるもの

  • 医療保険の対象となる医療費
  • 薬剤費など

医療保険の自己負担分から、上記の一部負担金を除いた額を助成します。一部負担金は、それぞれの都道府県の市区町村で異なります。

【対象にならないもの】
  • 保険の対象とならない医療費など
  • 他の公費医療で助成される医療費など
  • 介護保険の利用者負担額など

申請方法

お住まいの市区町村の障害福祉の担当窓口で申請します。

  • 身体障害者手帳または療育手帳
  • 健康保険証
  • 通帳(本人名義)
  • 印鑑など

自治体によって精神保健福祉手帳1級をお持ちの方が対象の場合は、精神保健福祉手帳が必要です。

所得制限があるため、所得課税証明書が必要な場合もありますので、担当窓口でご確認ください。

助成方法

該当する方には、「重度心身障害者医療費受給資格者証」が交付されます

助成方法
  • 「現物給付方式」…窓口での医療費の支払いの負担がない。
  • 「償還払い方式」…窓口でいったん医療費の支払い、後日市区町村で還付申請で口座に振り込まれる。
  • 「自動還付方式」…窓口でいったん医療費を支払い、手続きをしなくても約3か月後に受給者の口座に自動的に振り込まれる。

助成方法や一部負担金などは、お住まいの市区町村によって異なりますので、担当窓口でご確認ください。

医療費助成制度(国公費・その他公費)の受給資格者証をお持ちの方は、医療機関受診ごとに窓口で「重度心身障害者医療費受給資格者証」と一緒に必ず提示しましょう。

うちの子の場合

うちの子(かっくん)の場合は、引っ越した先の自治体で対象となり申請しました。

とても助かっています。

  • 申請した当初→償還払い方式だったので3カ月分をまとめて請求していた。
  • 現物給付方式に変更となり、窓口負担もなくなり請求手続きもいらない

受診する病院や薬局の窓口で提示するだけでOK!

》【特別児童扶養手当】対象者や等級、申請方法などわかりやすく解説します【体験談】

》【精神保健福祉手帳】対象者や等級、申請のメリットなどわかりやすく解説【体験談】

まとめ

「重度心身障害者医療費助成制度」とは、対象となる方が公的医療保険による医療を受けたとき、支払った医療費の一部を助成する制度のことをいいます。

お住まいの市区町村によって違いはありますが、助成方法も新しくなり経済的負担や手続きの負担などが軽減されています。

医療費の助成は、重度の障害や疾病のある方や家族にとって、とても支えとなる制度です。

うまく活用することで経済的負担を軽減されるので、該当される方は申請してみてはいかがでしょうか。

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